車いすでビーチへ

蒸し暑い…というか酷暑が続く毎日。熱中症など身体への影響が気になる気候ではありますが、やはり、夏といえば海。でも、車いすを利用されている方にとっては、少し難しいお出かけと思われているかもしれませんね。生憎の曇り空で、時折、雨が降ったりする天候ではありましたが、NYから来日されたご家族のご要望で、鎌倉・由比ガ浜へお連れしました。

由比ガ浜は、鎌倉駅から数キロに位置する、車いすでもビーチを散策できる海岸です。夏の週末は混雑することは避けられませんが、やはり、ビーチで過ごすひと時は、心身ともにリフレッシュできますよね。車いすにとって、いちばんの難関は、ビーチへ降りて行く経路、そして砂浜での移動です。この由比ガ浜は、駐車場からビーチへ、そしてビーチ内の移動・滞在に様々な配慮が施されています。

まず、由比ガ浜地下駐車場は、国道134号線両方向車線から入ることできます。地下駐車場には、当然のごとく、障害者等用駐車区画が待合ロビー入口前に整備されています。リアゲートに車いすリフトが装着されている車両は、柱のない区画に停めないとリフトを展開できませんのでご注意を。

待合ロビーに入ると、バリアフリートイレや、足洗い場などが設置されていて、ビーチへの移動準備に便利です。そして、設置されているエレベーターで海浜公園内へ出て、海浜公園前交差点の向こうが由比ガ浜です。エレベーター建屋からは屋根はありませんが、平坦な経路です。

横断歩道を渡り、右手に進むと、ビーチへの「由比ガ浜みんなのスロープ」があります。このスロープを使うと、自走式車いすでも、電動車いすでも、ビーチへアクセスできます。ビーチに到着すると、そこにはバリアフリートイレがあり、ビーチを移動するためのマットやスノコが設置されています。

最後の写真にあるように、先程の横断歩道を渡って左手に進むと、ビーチに開設されている海の家などへの搬入出車両が利用する坂（スロープ）があります。車いすで利用できないわけではありませんが、とっても傾斜がキツイので、自走式車いすは勿論のこと、電動車いすでも利用は危険です。駐車場から少し離れていますが、みんなのスロープの利用をお勧めします。

NYでも海に近い場所にお住まいのお客様は、ビーチで過ごす時間を大切にされているとのこと。鶴岡八幡宮を散策された後、お昼前に由比ガ浜に到着した時には、小雨が降っていましたが、しばらく、カフェでのんびりされていたら、雲間から日差しが射しはじめ、ご家族皆さんで由比ガ浜でのひと時を楽しんでおられました。

近年、ビーチに関わるいろいろな活動が各地で展開されていて、車いすを利用していても、海を、ビーチを楽しむことのできる場所や、製品が、増えてきました。様々な情報を手繰り寄せて、ビーチを楽しんでみてください。

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