空港送迎

2023年6月1日 Update

東京空の玄関口といえば、成田空港と羽田空港ですよね。

羽田空港は、都心からのアクセスの良さや、羽田エアポートガーデン、Zepp Hanedaのようなライブ会場も組み入れた羽田イノベーションシティなどの新たな関連施設が加わり、単なる空港機能だけではない新たな観光スポットになっています。成田空港は、都内からの距離があるとはいえ、多様な航空会社が利用し、且つ、多くのLCC便が発着する空港なので、利用される方も多いかと思います。

これらの空港を発着される車いすご利用者にとって、如何にスムーズに空港を利用できるかは、おおきな関心事です。荷物があっても便利なリムジンバスなどは、残念ながら車いすのまま乗車することはできません。反面、JRや京成電鉄などの鉄道は車いすのままで乗車はできますが、荷物を持っての移動には辛いものがあります。数名のグループで移動されるような場合は、車での移動が一番楽といえば楽です。

羽田空港の場合、各ターミナルには、出発時も到着時も短い移動距離でアクセスでき、歩道との段差がない障害者用乗降場が設けられています。第1ターミナル出発階／到着階・第2ターミナル出発階／到着階の障害者用乗降場は、一般タクシー乗降場所から少し離れた場所に設置されているので、あまり混雑することがありません。第3ターミナル障害者用乗降場は、一般車両やタクシー降車場所が隣接しているので、出発便が多い時間帯は、障害者用乗降場に停まってしまう車両が多く、スペースが空くまで待たねばならない状況が多発します。第3ターミナルビル2Fから駐車場や羽田エアポートガーデンへの通路を進み、エレベーターで1F に降りる経路でアクセスできるタクシー乗車場所にも障害者用乗降場が設けられていますが、一般車両は利用できない（このレーンに入ることができない）ことになっています。

いずれの乗降場も、車両を停めて運転者が車から離れると駐車違反となります。特に第3ターミナル障害者用乗降場の眼の前には交番があり、常に駐車状態が監視されているような状況です。ただ、車いすご利用者のサポートが運行業務の一環であるウィルゴのような車いす移動車は、駐車禁止除外指定車としての認定を受けることができ、このような乗降場所で車いすご利用者をサポートするために車両から離れても許されることになっています。

成田空港の場合、状況は少し違います。成田空港警察署に問合せたところ、「成田空港内は、駐車禁止除外指定車としての認定を受けている車両であっても、障害者用乗降場に車両を停めて運転者が車から離れると駐車違反になります」とのこと。例外として、成田国際空港タクシー運営委員会が管理運営しているタクシー乗場内の障害者用乗降場については、成田空港警察署管轄下ではないそうで、成田国際空港タクシー運営委員会に登録されているタクシーであれば駐車違反対象外になるようです。この「登録されている」が肝で、例えば、登録されていない東京都内のタクシーなどは、この場所に停車すると係員の方が飛んできて、「ここはダメです」と追い出されます。

そういう事情がある故なのかわかりませんが、成田国際空港タクシー運営委員会に登録されていないと思われる都内タクシーなどは、身障者用乗降場であろうがなかろうが、運転手が車両を離れること無く、出迎え客を待ち続ける…ということになってしまいます。

東京の空の玄関口としては、なんとも悲しい状況ではありますが、車いすご利用者の乗降サポートは駐車場を利用することになります。第1ターミナル駐車場P1・P5には障害者用駐車スペースが用意されていますが、ターミナル建物に近いP1が便利ですね。

第2ターミナルは、出発階・到着階それぞれに障害者用乗降場がありますが、第1ターミナル同様の制限があるので、P2-南駐車場2Fの身障者用駐車スペースを利用します。立体駐車場内エレベーター前、ターミナル連絡通路を通り、ターミナル内エレベーターで出発ロビー又は到着ロビーへ移動します。全て屋内なので、雨天でも全く問題ありません。