電動車いす

日本では、以前からシニアカー（セニアカー）と呼ばれるハンドルで方向をコントロールする4輪電動車いすが、高齢者の移動手段として普及していました。

昨今では、様々な身体状況や用途に対応する様々なタイプの電動車いすが普及していて、街中で見かけることも多くなりました。その多様性故に、ひとことで「電動車いすで」とお聞きしても、ウィルゴに乗車いただく際には、ご利用中の電動車いすの仕様や機能を確認させて貰う必要があります。リアゲートに装着された車いすリフトでウィルゴに乗車いただける車いす制限については、「よくある質問」でご確認ください。

これまでに、ウィルゴをご利用いただいた電動車いすの幾つかをご紹介します。

標準的な普通型手動車いすに、電動ユニットを組み込んだ電動車いすは、広く普及しています。電動ユニットを組み込んだ状態で販売されるモデル、電動ユニットをご利用中の普通型手動車いすに後付（制約がある場合もあり）し電動車いす化するタイプがあります。普通型手動車いすがベースになっているので、サイズや重量がウィルゴご乗車に際して問題になる可能性は低いです。ただし、身長高い方がご利用の場合は、車いすに座られた状態での全高（床面から頭部先端まで）を確認する必要は残ります。

Whill Model C2は、スタイリッシュで多機能な電動車いすです。サイズは標準型手動車いすと、ほぼ同等なのでサイズ自体は問題ありません。ただ、 身長高い方がご利用の場合は、車いすに座られた状態での全高（床面から頭部先端まで）を確認する必要は残ります。

ペルモービル(Permobile)は、長年にわたって電動車いす市場を牽引してきたスウェーデンの企業が、世界70カ国以上で販売しているブランドです。ご利用者の身体状況に合わせて標準機能を様々にカスタマイズできる柔軟性とオプションパーツは、ペルモービルが評価される最大のポイントです。それ故に、ご乗車いただく前（ご予約時）に、どのようにカスタマイズされて、オプション機器が装着されているのか、その結果としてサイズや重量がどのようにセットされているかなどを確認させていただくことは大変重要な準備作業です。これまでにウィルゴに乗車いただいたペルモービルご利用者に同一仕様のものは、ありませんでした。この確認作業の結果、乗車いただく際に、リクライニング・ティルト機能をフル活用したり、一部オプションパーツ位置を調整することをお願いする場合があります。

Merits Atlantis Power Wheelchair は、機動性と安定性を兼ね備えた重量級電動車いすです。このモデルの全幅と全高は、前述の「車いす制限」でご説明した制限値を超えています。この電動車いすをご利用のお客様は、車いすに座ったままの乗車ではなく、車内座席に座ることを希望されたので、全幅65cmという制限が生じていた理由であるサードシート座席を取り外して横幅制限を拡げ、さらに背もたれを倒すことでリアゲート高さ制限を回避することで、電動車いすを収納し、目的地で降ろしてから、ご利用者に着座していただく対応となりました。

ハンドル付電動スクーター（Electric scooters）は、日本のシニアカーと同じような利用用途として海外では一般的です。この電動スクーターは、折り畳むことができるので、飛行機搭乗の際などに一般手荷物同様の扱いになる場合があり、出発地・目的地でのチェックイン作業が簡略化できると、ご利用者が説明されていました。全体サイズもコンパクトなのですが、他のモデル同様、身長高い方がご利用の場合は、車いすに座られた状態での全高（床面から頭部先端まで）を確認する必要は残ります。

正直なところ、ご利用中の車いすのサイズによって、どのような車いすでもウィルゴをご利用いただけるとは限りません。ですので、ご依頼をいただいた際には、ご利用中の車いすについて、また、ご利用者様の身長等について、事前確認をさせていただきます。そうすることによって、お迎えにお伺いした際に、「乗車できないじゃない…」というような最悪な事態を避けることができます。もし、ウィルゴにご乗車いただけない可能性があると判断した場合は、ご乗車いただける車両を運行されている事業様をご紹介させていただきます。

安心して、スムーズにウィルゴをご利用いただけるよう、事前確認をさせていただく背景をご理解いただければ嬉しいです。ご質問等ありましたら、なんなりとお知らせください。